弁慶にしておけ!

先週末は落語を聞きに行ってきました。
かつて落語に大ハマりしてた時期があったのですが、ここ数年は少し足が遠のいていたので久々の落語会にわくわく。

目黒パーシモンホール、初めて来たけど開放感があってキレイな会場でした。
でもトイレの半数が和式なのは至急何とかしたほうがいいのでは…(ご高齢のお客さんも多かったし)
あと駅から少し歩くので真夏は辛いな〜と思ってたら、柳家喬太郎師匠がしっかりネタにしていた。喬太郎師匠のご当地いじり大好きなんですよね。

喬太郎師匠の演目は品川心中。実はちゃんと聞くのは初めての噺。
冒頭で、
「え〜女の盛りは短い……(客席見渡して)
昔はね!?昔の話ね!今はなんか…ほら!いいサプリメントとかあるから!フゥ~アッブネ~…」
という大してフォローになってないフォローに笑いました。
落語の噺って文化継承としての意義もあるし、聞き手も価値観が現代とは異なることを理解しているけど、
時代のギャップすら自分のものにして幅広い年代のお客を取り込んでいく様に、これぞ一流の芸人〜!と唸った。
前座のネタも巻き込んで観客を引き込んでいくアドリブ力、会場の空気がどんどん温まって行く感覚、あ〜!これこれ!落語のLIVE感ってこういうのだった!と懐かしくなりました。最高。

林家きく麿さんは初めて見たけど、ベースはカワイイ話し方なのに歌声がめちゃ良くてびっくり。噺家はみんな声いいけども。
柳亭市馬師匠の演じる、お屋敷の旦那様の穏やかだけど芯の通った話し方も色っぽくてよかったなあ。

落語のお客さんって当たり前だけど笑うために会場に来てるわけで、私が普段観る演劇等よりも客席のリアクションがとても大きい。
ドッカンドッカン笑い声があがる空間の一部になっただけで楽しい気分になる。
最後に緞帳が下りた瞬間、後ろの客席から「あ〜!面白かった!」と元気な声がして、なんて気持ちが良いお客さん!と嬉しくなった。またちょくちょく落語聞きに行こう。

落語って敷居の高いものと思われがちだけど、実際は誰が聞いても分かりやすく愉快なストーリーが多いんですよね。
まあ騙されたと思って、YouTube等で柳家喬太郎師匠伝説の演目・時そば(通称コロッケそば)を見てみてくださいよ。
落語家は噺の本編に入るときに羽織を脱ぐんですが、あんなにおもろい羽織の脱ぎ方を私は他で見たことがない。