最近読んだ本

拍手送ってくださった方、ありがとうございます!作業中励みになりました!もうちょっとで更新できそうなのでしばしお待ちください〜。

とくに書くことがない時のための読書ログ。
つっても全然本読めてないので少しだけ。無駄にコラージュも作ってみました。いつかまたお品書きを作る時のための訓練です。

■朱色の化身
タイトルと装丁がかっこいいから読んだ。(厨二病?)

行方不明となったゲームクリエイター・辻珠緒を探すため、周囲の人々に取材を繰り返しながら真相を追うミステリー小説。
作者が元新聞記者だけあって、インタビュー証言の描写がとてもリアルで良い。
捜索対象に少しずつ近づいていく様子に興奮をしつつも、知りたいと思う気持ちはどこまで許されるか、を問われているようで後ろめたさも覚える。

すごく好き嫌い分かれそうな作品だけど、少なくとも私は読んでよかったと思ってます。
でも彼女の経歴と人格の結びつきをもう少し掘り下げてほしかったな。

珠緒が信頼できる人を得るまでの経緯は正しい行動とは言えないけど、まあ長い人生正しいことだけが良いってわけでもないんですよね。(とはいえ自分が身近な人間だったらマジで無理な振る舞いだが)
読者はどうしても彼女の味方になってしまうから、正しくなくても、ただ生きていてくれてよかったよ…という気持ち。

作中に出てくる俳句、「雪の音に 誘う雄島 朱の化身」とラストの嵐のような情景が脳裏に焼き付いている。どちらも珠緒そのものを表しているかのよう。
この本読んだら京都の何必館に行ってみたくなりました。絶対に近々行こう。

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■ポピーのためにできること
ひたすらメールとSNSのテキストで進行していくミステリー。令和の小説だ…!
殺人が起きるまでのドキドキ感はよかったけど、推理パートがわけわかんなすぎて後半失速してしまった。読者へのヒントが少なすぎるよ〜!
そんであのオチはどうなの。この作品でそれアリなの!?と思ってしまった。本当に前半は面白かっただけに残念。登場人物の癖の強さもよかったな。イッシーが怖すぎる。彼女みたいな人間は現実にもいるってのが何よりのホラーよ。

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殺戮にいたる病
叙述トリックものといえば必ず名前が挙がるこの作品。いつか読もうと思っていたら10年経っていた。(やば)
今日までこの超有名作品のネタバレに触れることなく生きてこられたのってとても幸運なことだったと思います。見事に騙されました。
随所で確かに違和感を抱いていたのに、それをつい流してしまい、読了後にこれまでの違和感は全て正しかったことを知る。日頃の生活でも、なんであの時自分の勘を信じなかったのか…!と後悔することがあるけど、読書でそれを体験できるのって面白いですね。
最後から二番目の犠牲者視点の物語を読んでみたいけど、詳細が分からないからこそ良いのでしょう。

女性が被害に遭う連続猟奇殺人事件がテーマなのでそりゃもう胸糞悪いし、被害者と同性の立場としては読みながらイテテテテ!となる。(痛いなんてもんじゃないし、最も酷いのは死後の扱いなんですが)昔の作品だから現代では通用しない部分(今なら監視カメラで即逮捕だろ、とか)も多くあるけど、それでも間違いなく傑作といえる一冊でした。
叙述トリックものってやっぱり面白いな。過去読んだものだと『十角館の殺人』も大好きです。あとは若竹七海の『クールキャンデー』もサクッと読めてヒヤッとできておすすめ。

今月は激ラブ作家さんの新刊が出たので早く買わねば。読み終えたらおすすめ記事を書きます。その方の本がとてもとても好きなので…。

これ読んでる人いるか分からないけど、もしいたらここまでお付き合い頂きありがとうございました!イチオシミステリー小説などあれば是非教えてください。