あなたのツダケンはどこから?私は風間千景(薄桜鬼)から

先日、三菱一号館美術館のヴァロットン展に行ってきました。
皮肉の効いたセンスの良い版画作品の数々はもちろん魅力的だったのですが、会場の空間デザインと音声ガイドがたいへん素晴らしく、三菱一号館美術館の本気を見たという気持ち。

案内板の数字を影で表現するの、お洒落がすぎるんですわ…

最近のミュージアム音声ガイドの、人気俳優&声優の起用率の高さに正直ちょっと思うところがありまして。集客を目的とするあまり、展示にミスマッチではなかろうかと感じることも多々あるんですよね。声の仕事してる=ナレーションが上手いじゃないので…。演技もナレーションも、それぞれ別の特殊技能だから。(でも集客大事なのもわかる…!複雑!)

ですがこの展示のガイドは作品や会場の世界観への没入感が高く、丁寧に作り込まれてるな〜!と感動しました。
声の担当は津田健次郎さんで、ヴァロットン作品の影のある怪しげな雰囲気と、津田さんのミステリアスセクシーボイス(あの人ほんとなんちゅー声してんですかね…)が合いすぎている。
しかも空間音響技術を採用しているので、左右からツダケン、背後からツダケン、耳元でツダケンと360度津田健次郎に支配されるわけです。
津田さんの声に導かれるまま会場を巡るうち、あ、あたい…ツダケンと美術館デートしてた…?と錯覚すること間違いなし。
マスクがなければ社会的に死んでいたかもしれない。(顔がニヤけるから)

こちらの美術館はコロナ初期、使い捨てイヤホンでの音声ガイドを採用していて、当時も気を遣ってるな〜と感心してたんですが、今回は音声はアプリでスマホにDL&イヤホンは自前のものをお使いください、という徹底ぶり。
音質も良いし、何より購入すれば期間中はいつでも聞ける…つまり自宅でもツダケンボイスを堪能できるわけです。
アプリ画面には解説している作品の画像も出るので、遠方にお住まいだったり、体調の事情等で会場に行けない方も、展覧会の雰囲気が楽しめると思うので、ご興味があればぜひ。

今回の購入品。一番好きだった作品『暗殺』のポストカードがなくて泣いた。
三菱一号館美術館は来春から工事のため休館するので、買えるうちに…と美術館オリジナルグッズのペンケース付き色鉛筆も購入しました。
画家の作品をイメージした配色の色鉛筆とペンケースがセットになっているもので、全9種のうちモネを選びました。
ペンケースがコーデリア嬢のドレスの色だったから…(ブレないオタク)

フライヤーに会場限定のスタンプが押せるのが嬉しい。原画が版画作品ならではの完成度ですね。
下にちらっと見えてるイベント企画にウケました。画家の真ん中バースデー祝うことあるんだ…。

今年の美術館納めとして大満足の展示でした。来年もいろんな展示を観に行きたいな。